骨格診断「ナチュラル」は本当にリネン素材が似合うのかを解説

リネンが似合う人の"肌質"の秘密

「骨格ナチュラルだからリネンが似合いますよ」と診断で言われたのに、実際に着てみるとなんだかしっくりこない・・。そんな経験はありませんか?

実はその違和感には、明確な理由があります。今日は、私が過去にUAE(アラブ首長国連邦)での暮らしの中で確信した「リネンと肌質」の関係についてお話しします。

私が暮らしていたUAEは、世界的にも珍しい人口構成の国。自国民はわずか10パーセントで、残り90パーセントを外国人が占めています。言語も文化も宗教も異なる人々が一緒に暮らしながら、治安は驚くほど安定している稀有な国のひとつです。日本人は少なく、街で見かけることはほとんどありません。

UAE

そんな環境で暮らしていると、自然と海外の方と触れ合う機会が増えます。友人たちの素敵な着こなしを眺めてはニヤニヤ楽しむ毎日。その中で確信に変わった「リネン」素材への見解をぜひ最後まで読んでいただきたいのです。

そもそも骨格診断ナチュラルとは?基本の特徴

まず前提として、骨格ナチュラルタイプの特徴をおさらいします。

重心の偏りがなく、筋肉も脂肪もつきにくいタイプ。首やアキレス腱の筋が目立ちやすく、骨や関節がしっかりしていて全体的に骨太な印象です。骨が発達しているため、身長の割に手足が大きいのも特徴。このタイプによく紹介されるのは、作り込みすぎないラフなスタイルです。

特に話題になるのが服の「素材感」。リネン・デニム・ツイード・ムートンなどが代表例で、どれも厚みや硬さを感じる素材です。硬さ・重さ・厚みのある素材を取り入れると、ゴツゴツした骨太の体つきが程よくカバーされ、スタイルアップにつながるからです。

以前ご相談くださったお客様で、親戚一同が骨格ナチュラルというご家庭の方がいました。法事で皆さんが薄手の黒いワンピースを着て集まったとき、その光景が「まるでハンガーに大量のワンピースがかかっているよう」だったとか。秀逸で的確な表現に思わず笑ってしまいましたが、肩幅が広く肩先が尖り、横から見ても厚みのない体型の方がシンプルで薄い素材を羽織れば・・うん、確かにそうなりますね。

でも待って、リネンが似合うかは"骨格"だけでは決まらない

ここで、この記事のいちばん大切なポイントをお伝えします。

骨格診断はあくまで「似合う素材の質感・厚み」を見るもの。一方で、リネンが本当に似合うかどうかは、骨格というフレーム感以上に「肌質」が大きく関係しているのです。骨格と肌質は、実はまったく別の軸の話。ここを混同してしまうと「ナチュラルなのにリネンが浮く」という違和感が生まれます。

つまり骨格ナチュラル × リネンの相性は、半分正解で半分は説明不足。残りの半分を埋めるのが「肌質」というわけです。

リネンが似合う人・似合わない人を分ける"肌質"の正体

私は20代の頃からメイクの仕事をしてきたので、一般の方より他人の肌に触れる機会が圧倒的に多く、どんな肌質にどんなアイテムが合うのかをひたすら分析してきました。

そんな私が感じるのは、日本人の肌はとても柔らかいということ。柔らかい肌質には、リネン特有の粗くザラっとした風合いだと、肌のほうが負けて生地だけが浮いてしまいがちなのです。

ところが、とんでもなくリネンが似合う友人に出会いました。彼女はフランス人。ドライでマットな日焼け肌に、サラッとリネンを纏うだけ。あのゴワッとした独特の風合いが、見事なまでにマッチしているのです。衝撃的なほど似合っていました。

リネン素材が似合う肌質

私の経験上、このドライで硬めの肌質を持つ日本人はほとんどいません。遺伝だけでなく、ライフスタイルの違いも大きいはず。湿気が少なく乾燥したフランスで育ち、太陽をこよなく愛する国民性—その積み重ねが肌をつくっているのだと思います。

日本人が一生懸命に日焼けしても、肌表面が硬くなったり赤くなったりするだけで、同じ質感は再現できません。デコルテのシミと、さりげないゴールドのネックレスがハマりすぎていて本当に素敵でした。この友人に限らず、デコルテのシミとリンクしたビキニ姿が輝くヨーロッパの友人にもたくさん出会いました。

あぁ、リネンとドライな肌質ってこんなにもお互いを引き立てるのか。私がリネンを着ると、アイロンがけが苦手なヨレヨレのお母ちゃんにしか見えない…。そのくらい違和感が残る素材なのです。だからこそ、本当の意味でリネンが似合う日本人は少ないはず、と確信しました。

■日本人がリネンを似合わせる3つの着こなしのコツ

とはいえ「日本人はリネンを諦めて」と言いたいわけではありません。フランス人の友人と同じスタイルを真似できなくても、日本人らしい着こなし方が必ずあります。コツは3つ。

1つ目は、ダークな色を選ぶこと。リネンのクタっとした風合いが出にくいのが黒やネイビーです。友人が着ていたような明るいブルー・ピンク・白は、どれだけアイロンをかけてもシワっぽさが残りがち。ジメジメした日本の気候に、サラッとしたダークリネンはとても快適です。


2つ目は、張りのある生地を選ぶこと。ひと口にリネンといっても、肌が透けるほど薄いものから厚みのある張りのあるものまでさまざま。張り感があれば「お疲れ感」がだいぶ解消されます。ダークな色が苦手な方は特におすすめです。ジャケットタイプを選ぶのも好相性です。


3つ目は、日本人が大得意な重ね着。デコルテを深く開けてヘルシーに着るのは難しくても、肌とリネンの間に1枚はさむだけで一気にこなれます。


まずは自分の得意・不得意を知って、マイスタイリングを格上げしていきましょう。着こなしは工夫次第でいくらでも自分仕様に変えられます。皆さんには、自分らしいオシャレを心から楽しんでもらえたら嬉しいです。

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